2023/02/19 17:41
こんばんは♪今日は焼いても良し、煮てもよし穴子の紹介です。
江戸前寿司ではなくてはならないネタとなっており、特に江戸前(東京湾)の穴子は捕獲量が少なく近年は長崎産(対馬)が人気になっております。
個人的には、江戸前の小型の穴子は香りが良く好きですが、長崎産は脂もあり焼き穴子にはこちらを良く使います。
瀬戸内の穴子と江戸前の穴子は味、香りが似ている様に感じました。ただ瀬戸内の穴子は滅多にお目にかかる事がなく、かといって江戸前の穴子も捕獲量が少なく関西では買うことは難しくなっています。
関係者の話しでは日本国内の穴子の9割は韓国産になってしまっているとの事
長崎産の穴子が手に入るだけでも有り難い事です
僕は煮穴子を作る時は、穴子を丸のまま塩と酢でよく揉み、包丁を使ってぬめりを取ります。
よく卸してからお湯を掛けてぬめりを取る方法をする方がいますが皮がそり返り皮が過剰に剥けてしまって仕上がりが良くありません
ぬめりを取った後に背開きで開き、ハラワタ血合いを綺麗に取ります、腹開きだと苦玉を潰しやすいのでおすすめしません
鍋に酒400gを入れてアルコールを飛ばし、水750g、濃口醤油75g、砂糖17gを入れて沸騰させてから穴子を入れて20分強火で落とし蓋をして煮ていきます。
煮物は調味料が1番要になるものだと思い、確かにその通りだと確信しています
酒は純米酒、醤油は作りの良いもの、砂糖は三温糖とプロならば味わえば必ず違いが分かるはずです。
煮汁の色が薄いように感じますが、強火で煮る為、煮詰まる事を考慮した事と、骨まで柔らかくするためと穴子の香りをいかす味付けにしました。
小型の江戸前や瀬戸内の穴子だと強火で煮る必要はありません。
煮詰めは穴子の骨の血合いを綺麗に取り除き、素焼きにして穴子を煮た後の煮汁にいれて極弱火で煮ていきます。数時間かけてとろみが出るまで辛抱強く待ち濾して寝かせます。
強火で煮ると焦げつき仕上がりが問題外になります。
煮詰めは極弱火で辛抱強く
煮穴子は下処理から煮る工程と何一つ怠る事ができません。国産の穴子を買うのも大変、おろすだけでも大変、下処理も大変、煮るのも大変と気がぬけませんが、ただそれが料理人の仕事ですね。
こんな仕事が日本の食文化を継承していく事を願っています
